Search

吉田 瑞希 ヴァイス・プレジデント 投資銀行部門, 東京

女性でも若いうちからここまでいろいろなことをやらせてもらい、仕事に夢中になってのめりこむことができる環境はありません。

就職活動を始める直前までは、法科大学院に進学しようと思っていました。漠然と、長く楽しく仕事を続けるためには、手に職をつける、いわゆるプロフェッショナルになる必要があり、そのためにはまず資格の取得が必要だと考えていました。ただ、留学先のアメリカの大学で投資銀行業務について学ぶことが多く、実際に投資銀行へ就職する友人も多かったため、私自身も大学院に進学する前に就職活動も経験したいと思い、外資金融機関の説明会やインターンに数社参加しました。

女性も長く働け、毎日駆け抜けるように仕事をさせてもらえる環境を探していました。ある企業の女性バンカーからの「女性は人生の岐路となる決断を迫られることが多い。どのような人生を過ごすかは人それぞれの価値観にもよるが、若い頃は人生について一番考えられる時間、自分のために使える時間、なおかつ仕事を一番できる時間だから、自分のキャリアのポテンシャルを伸ばしてくれるところ、そのときどきの人生の決断をサポートしてくれるところで働いたほうがいい」という一言に感化され、弊社投資銀行部門に入社を決めました。

ゴールドマン・サックスを選んだ理由はいくつかあります。面接で会う社員の人数も多く、その中で自分が働くイメージがついたこと、面接を受けに来ている学生の雰囲気もよく、様々なバックグラウンドの人を採用していることが伝わったこと、また私自身のその時点での知識ではなく、今後のポテンシャルをみてもらっていると感じたこと、あとは、感覚的なものになってしまうのですが、この会社、この人たちと一緒に働きたいと強く感じた点などが挙げられます。決して楽な仕事ではありませんが、長く続けることができているのは、その時の感覚に狂いはなかったからだと思います。

投資銀行業務の仕事の幅がとても広いことに驚きました。M&Aに興味があり入社を決めましたが、実際には、M&Aに伴う資金調達に携わったり、会社の重要な意思決定を担うような方々と案件に関するディスカッションをしたり、時には自分の意見も求められたりと、とても責任のある仕事をしています。案件の状況によってもだいぶ異なりますが、だいたい9時前に出社し、日本のマーケットが開く前に海外マーケットを含めた情報を日本のお客様へ配信し、9時になるとお客様の取締役会で使用する資料についてアドバイスを求められたり、数字やロジックなど細かい内容のチェックを入れたりと、問い合わせの対応が多くなります。時間を効率的に、作業をスムーズに進めるためには外出中でもチームと緊密にコミュニケーションを取る必要があるので、お客様の訪問の合間に外から電話会議に入ったりすることもあります。夕方会社に戻ってからは翌日のアポイントメントの準備や、お客様へのアプローチ方法などを考える時間、そして、資料の作成やチームメンバーの作成した資料のレビューを行う時間にしています。また、海外チームと一緒に案件を担当する場合は、時差によって電話会議が増えることもしばしばあります。

資金調達の仕事を通じて会社にとってのお金の大切さを痛感することが多々あります。金融機関や事業会社ごとにニーズや必要な資金は異なります。それぞれの思いがある中でそのニーズをくみ取った調達方法を選ぶことは簡単なことではありません。学生の頃は、金融機関から資金を借りることが主な資金調達の方法だと思っていました。株、債券、デリバティブ等の世の中の様々な金融商品がそれぞれどのようなニーズがあって取引されているのか、どういう投資家がいてそれらを買っているのかということをわかっていませんでした。日々動くマーケット、様々なオプションの中からお客様のニーズに合わせたサービスを提供する中で、私たちが大きな役割を果たせていることを実感できるのは証券会社で働く醍醐味とも言えます。

気付くとあっという間に週末となりますが、友人や家族と過ごす時間も大切にしています。気分転換に家族や友人と映画鑑賞をしたり、ドライブで温泉に行ったり、運動したり、ホームパーティーを開催したりと限られた時間を大切に、メリハリをつけて過ごすように心がけています。学生の頃も充実した時間を過ごしていましたが、もし学生の頃に戻れるとしたら、もう少し旅行をしていたかもしれません。行くまでに時間を要する国は、社会人になると簡単には行けないため、そういった国々を訪れておきたかったと思うこともあります。ただ、自分の学生時代に考えたこと、経験したことがベースとなって、今は仕事をしている時間もとても楽しいと感じているので、後悔は一切ありません。

女性でも若いうちからここまでいろいろなことをやらせてもらい、仕事に夢中になってのめりこむことができる環境はありません。いつまでも向上心を必要とする仕事、そして法律や制度が日々変わっていく中で精進することが求められる仕事でもありますが、実務で経験したこと、勉強したことは自分を裏切りません。お客様のためにもなって、やればやるほど成果が見えるものでもあるため、達成感もあります。そう思えることはとても幸せなことだと思いますし、これからも楽しい、やりたい、という気持ちをもってずっと走り続けていきたいと思います。