半導体の集積密度がおよそ2年ごとに倍になるとするムーアの法則は終焉を迎える、という指摘があるなか、ゴールドマン・サックスでは半導体製造コストの低減に貢献しうる新技術、極端紫外線リソグラフィ(EUV)に注目しています。「これまでの製造法では、回路パターンをシリコンウエハーに転写するうえで、露光プロセスを複数回適用する必要があるため、ウエハー1枚あたりの処理にかかるコストがここ数年で急上昇しています。一方、EUVの導入が進めば、大半のアプリケーションにおいて転写が1回で済むため生産効率の大幅な改善が見込まれます」とゴールドマン・サックス投資調査部の播俊也半導体製造装置セクター担当アナリストは指摘します。
EUVでは従来と比較して約7分の1程度の短い波長で回路を形成できるため半導体の集積密度が一段と高まり、自動運転やデータセンターといった最終用途に必要な高性能な半導体の製造が可能になります。スマホ向けの半導体の製造プロセスにおいて既に導入されているEUV技術は、大手半導体メーカーにおいて必要不可欠な次世代技術としての地位を築いており、よって約500億ドルに上る世界の半導体製造装置市場に大きく影響する可能性があると考えています。
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