[ プレスリリース翻訳版]
2010 年4月16日(ニューヨーク)—- ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクは、本日、米国証券取引委員会(SEC)が、個別の一取引について、 法律上も事実上も何等根拠がないことが明らかである詳細な記録があるにもかかわらず、係る訴訟を提起したことは大変遺憾であるとの見解を表明しました。
以下、SECの訴状において記載されていない4つの重要な点について列記いたします。
· ゴールドマン・サックスは本取引により損失を被っている
本取引によるゴールドマン・サックスの損失は9,000万ドル以上であり、同社が得た本取引の手数料は1,500万ドルです。同社自身が損失を被っており、損失を前提とするようなポートフォリオの組成はしておりません。
· 詳細な情報開示を行っている
本取引の投資家である、ドイツの大手銀行でCDO市場参加者として豊富な経験を持つIKBとACAキャピタル・マネジメントの2社に対して、ゴールドマン・サックスは参照資産である住宅ローン債務担保証券に関する詳細な情報開示を行っています。この証券に関するリスクをこれらの投資家は熟知しており、かつ両社は世界でも有数のモーゲージ証券投資家でもあります。彼らは合成CDO取引組成においてロング・ポジションをとる者とショート・ポジションをとる者が必要となることも理解していました。
· 最大の投資家であるACAが自らポートフォリオを選択
本取引における住宅ローン債務担保証券の参照ポートフォリオは、同類の取引において一般的に行われているように、ポールソン・アンド・カンパニーを含む当事者との一連の協議を経た後、独立した経験豊富なポートフォリオ選定エージェントによって選択されています。ACAは、本取引において9億5,100万ドルを投資した最大の投資家であり、適切な証券を選択する義務と十分な動機がありました。
· ゴールドマン・サックスは、ポールソン社が参照ポートフォリオに対するロング・ポジションの投資家であることをACAに示唆したことはない
SEC の訴状によると、ゴールドマン・サックスが本取引の当事者に対して、他方当事者が誰であるかを開示していないことから、それが証券詐欺に該当すると主張しています。通常の業務慣行からすれば、マーケット・メーカーは、ロング・ショートポジションの売り手と買い手が誰であるかを開示いたしません。さらに、同社は、ポールソン社がロング・ポジションを保有する予定があるというような示唆をACAに行った事実はありません。
背景
2006 年、ポールソン・アンド・カンパニーから住宅価格が下落することを予想して、一定のポジションを構築したいという意思表明がありました。ゴールドマン・サックスは、参照資産の価値が下落した場合に、ポールソン社が収益を得る仕組みの合成 CDO を組成しました。他方 IKB や、ポートフォリオの構成資産を選定した ACA キャピタル・マネジメント は、参照資産の価値が上昇すれば利益を得ることになっていました。 ACA においては、本取引以前にも、 26 件 もの同様な取引を行っており、 CDO のマネージャーとしての長期にわたる確立した実績を有していました。本合成CDO取引において、ゴールドマン・サックスは自らロング・ポジションを保有していました。
IKB 、 ACA 、及びポールソン社は、同 CDO の参照資産の内容構成について、それぞれの意見を提供し、ACAが最終的に独自の判断で、 90 銘柄 の住宅ローン債務担保証券( RMBS )を、ポートフォリオ選定エージェント及び本取引における最大投資家として、 CDO の参照資産に 組みこむことを承認いたしました。
本取引の募集のための資料にはすべての参照資産について記載がありました。また、それぞれの RMBS の資料には、 RMBS を発行した信託が保有する住宅ローンに関する情報も含め、米国証券取引委員会( SEC ) が開示を義務付けているあらゆる種類の情報が開示されていました。
本 取引から生じた投資家の損失は、 参照ポートフォリオを構成する個別銘柄やその選択によってではなく、当該業種全体のネガティブ・パフォーマンスに起因するものであります。
本取引は、 ゴールドマン・サックスがサブプライム市場に対し、ショート・ポジションを取るために組成されたものではなく、反対に、ゴールドマン・サックスは本取引の結果、保有していたロング・ポジジョンにより損失を被ることとなっています。
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