Are you a Student or Professional?

スイフイ・ズー

証券部門, 香港

“私の現在の仕事では、ITのスキルと金融の知識の両方が求められます。その点が私にとってこの仕事の魅力であり、チャレンジすべきところでもあります。”

My Work 

トレーディングにおいてリスク管理は極めて重要であり、リアルタイムでリスク管理を行うためのシステムは、リスクを積極的に管理する上でも、またトレーディング上の判断においても必要不可欠です。私はエクイティ・トレーディング・テクノロジーのチームに所属しており、日々の取引のリアルタイムリスク管理システムの開発・サポート業務を行っています。トレーダーがリスクを管理しやすく、また適切なヘッジができるよう、私たちソフトウェア開発者に求められるのは、ソフトウェアの開発スキルと、マーケットや金融商品に関する知識を統合することです。他には、オペレーションズやコントローラーズといった部署にも、リスク管理のためのソフトウェアを開発しています。

My Day

私の一日は、取引所で取引が始まる午前9時前に、担当しているリスク管理システムのチェックをすることから始まります。取引時間中には、マーケットの動向やトレーダーからの要求に迅速に反応し、システムが正確なリスクや損益情報を提供できるよう、チームの仲間と協力してサポートします。

同時に、ソフトウェア開発も一日における業務の重要な部分です。アジアにおけるマーケットの状況、トレード戦略、規制などに対応するためには、現行のシステムの改善や新しいソフトウェアの開発が欠かせません。金融業界において開発者として働くためには、プログラミング能力だけでなく金融の知識が必要です。そのため、日常的にトレーダーとコミュニケーションをとり、彼らの要求や、またそれらの要求にはどのようなビジネス上の理由があるのかを理解するように努めています。ソフトウェア開発者とビジネスサイドのユーザーを交えたミーティングや電話会議も行われ、活発な議論やブレインストーミングを通して新たなアイデアを得ることができます。  

忙しい日にはデスクランチにすることもありますが、昼食時にはなるべく同僚と外に出かけることにしています。昼食は仲間と会って情報交換をするための、絶好の場だからです。

午後になり、取引時間が終了した後(午後3時以降)は、ユーザーからの急な要求がない限り、開発に集中しています。また、場合によっては人事部が提供するトレーニングに参加したりします。トレーニングでは最新のテクノロジーのトレンドや、プロジェクト・マネージメント、タイム・マネージメントといったスキルを学ぶこともできます。もちろん、金融商品に関するトレーニングも提供されています。

午後6時頃は、運動をするのにちょうどいい時間です。社内にジムがあり、トレーナー付きのクラスもあります。私の好きなクラスはヨガです。

退社は午後7時半ごろになることが多いです。友人や家族と食事にでかけます。時にはグローバルチームで電話会議を行うこともあります。ゴールドマン・サックスはグローバルな会社なので、各地のチームと情報交換をすることも非常に重要です。帰宅後、家では読書やアロマテラピーをしてリラックスしています。

My Path

学生時代は、コンピュータサイエンス専攻で修士課程に進みながら、そこで得た知識やスキルを将来的にどのように仕事として活かすかを考えていました。私にとってコンピュータサイエンスとは道具についての学問です。この道具をさらに発展させていくことも一つの方向性ですし、その道具を使って困難な問題に取り組むことも可能です。私は後者に興味を持っていました。

金融業界はテクノロジーを利用して、大きなことに取り組むことができる分野です。2006年の夏にゴールドマン・サックスの香港オフィスでインターンシップに参加し、このようなトレーディングを代表とする金融業務にテクノロジーが幅広く利用されていることを知りました。マーケットが変化していくスピードに対応するには、私自身が素早く学習していく必要があり、インターンシップでの短期間に数多くのマーケットや商品について学ぶことができました。その結果、金融業界こそが自分に合った環境だと感じ、ソフトウェア開発者として入社することを決めました。

2007年に香港オフィスで働き始め、すぐにこの会社で一番良いところはそこで働く人たちだと気付きました。誰もがプロフェッショナルであり、互いに助け合っていました。私も周囲の助けを得て金融の基礎的な知識を身につけ、入社後半年でエクイティ・トレーディングのソフトウェア開発者として力を発揮できるようになりました。これまでに、トレーディングソフトウェアのGUIやリスク管理システムなどに携わってきました。そして、3年間香港オフィスで勤務した後に、社内公募制度を利用して、東京オフィスへと異動しました。

Myself 

私の現在の仕事では、ITのスキルと金融の知識の両方が求められます。その点が、私にとってこの仕事の魅力であり、チャレンジすべきところでもあります。ITと金融はどちらも発展が速く、その流れに乗り続けるためには絶えず両分野における新しい知識を身につけていかなければなりません。

社内の人々とは、いつでも気軽に話せますし、困った時には助けてくれます。周囲の人たちとの議論から、多くの知識やアイデアを得ることが多いのですが、これからは、海外のオフィスで働く人とより多く接する機会を持つことで、さらに情報やアイデアを得ていきたいと考えています。

私の所属しているチームは比較的新しいチームです。リスク管理が重要性を増すのに伴い、現在は、アジアの各マーケット向けのリスク管理システムを開発しています。アジアは新しいビジネス、新しいチャンスのあふれる、最も魅力的な地域の一つです。テクノロジーと金融の知識をもっと身につけ、プロジェクト・マネージメントなどのスキルをさらに向上させることによって、リスク管理の分野の第一人者になれればと思っています。

最後に学生の皆さんに一言。金融業界においてテクノロジストとして働きたいのであれば、多くのチャレンジが待ち受けていると考えてください。刻々と変化するマーケット状況に対応するためには、常に新しい知識を身につけていく必要があります。でもその過程で、あなたは金融業界において確実に成長していくことができるでしょう。