「10,000 Women(1万人の女性)」プログラムで日本の教育機関と初の提携

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科、新興国の教員向けに特別トレーニング・プログラムを提供

2009 年6月12日(東京)――ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(NYSE: GS)は、本日、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(以下「KMD」)と、「10,000 Women」プログラムにおいて提携することを発表した。日本の教育機関が本プログラムに参加するのは初めて。これにより、新興国でのクリエイティブ産業に従事する女性の経営力向上を目指す。

「10,000 Women」は、新興国を中心に教育機会に恵まれない多くの女性を対象に、ビジネスおよび経営学の教育機会を提供する5年間のプログラムである。近年、世界銀行やゴールドマン・サックス、その他の機関による多くの調査で、新興国において、特に女性の教育機会を増やし、起業家や経営者の才能を引き出すことが、不平等の是正と均衡のとれた経済成長を実現するために最も重要な手段のひとつであることが明らかになっており、本プログラムの構想の原点ともなっている。中でも、ゴールドマン・サックス日本拠点のチーフ・ ストラテジストであり、マネージング・ディレクターでもあるキャシー・松井が執筆した日本で女性の雇用機会を拡大することによる潜在的な影響を分析した「ウーマノミクス」というレポートは「10,000 Women」に非常に大きな影響をもたらした。ゴールドマン・サックス証券株式会社代表取締役社長の持田昌典は、「『10,000 Women』の原点は日本にあります」として、「私たちの金融市場に関する知識と社会貢献の伝統を生かし、長期的な経済成長の実現のために、女性教育を支援するこのプログラムが作られました。慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科のような、ユニークな講義を提供できる機関が本プログラムに参加していただける ことを大変誇りに思います」と述べている。

KMD は慶應義塾創立150 年を記念して2008年4月に創設され、デザイン・ファッション・工芸・食品・音楽・報道・映画・携帯コンテンツなどのクリエイティブ産業における、デザイン・テクノロジー・マネジメント・ポリシー の4 つの力(創造性)を持ったグローバル・リーダーの育成を目指している。

世界中の「10,000 Women」プログラム参加校でもクリエイティブ産業に関わる女性の教育を支援しており、本プログラムでは、新興国の提携校から選ばれたおよそ30 名の教員に対し、KMDが教員向けのトレーニング・プログラムを提供する。基礎レベルのトレーニングは日本で1 週間行われ、それに続く中級・上級レベル のトレーニングはインターネットなどを利用して行われる。「『10,000 Women』の目的の一つは、新興国の起業家に対するビジネス・経営学の教育基盤の強化であり、このパートナーシップが、いまだ需要に追いついていない多くの新興国におけるビジネス・経営学教育拡充のための一助となることを期待しています」とゴールドマン・サックスのコーポレート・エンゲージメント代表、ディナ・パウエルは述べている。 ゴールドマン・サックスの「10,000 Women」プログラムは2008年3月5日に発足した。アフリカ、アジア、ヨー ロッパ、ラテン・アメリカ、中東、米国など16 カ国にある50 以上の大学やNPOと提携し、世界の新興地域の ビジネス教育の質と量を向上させるのが目的。「10,000 Women」についての詳細は www.10000women.org を参照いただきたい。

ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクは、投資銀行業務、証券業務および資産運用業務を中心に、企業、金融機関、政府機関、富裕層など多岐にわたるお客様を対象に幅広い金融サービスを提供している世界有数の金融機関であり、1869年に創業、ニューヨークを本拠地として、ロンドン、フランクフルト、東京、香港およびその他の世界の主要な金融市場に拠点を擁している。