M. Yamashita

マネージング・ディレクター, 投資銀行部門
M. Yamashita
M. Yamashita
ゴールドマン・サックスではお客様への価値提供を目指し、様々な分野のプロフェッショナルがチームワークを活かし一生懸命働いています

大学ではコンピューター・サイエンスを学びました。私が中高生だった2000年代初頭は、ちょうど日本でブロードバンドが開通し、インターネットが人々の生活に広く普及していく時代でした。そのスピード感に刺激を受け、気づけば部屋に沢山のパソコン部品やケーブルが転がっており、自然と進学先に繋がりました。就職を見据えキャリアを考える中で面白そうと思えたテーマは「技術がどのようにビジネスとつながるか、そして社会に影響を与えるか」です。周りの学問・技術に没頭する同級生を横目で見た時に、技術への集中ではこの人たちに勝てないが、社会との結びつきの中では自分を活かせる、と本能的に感じたのかもしれません。そのような漠然とした興味が投資銀行という職場に繋がった契機は、2000年代中盤の半導体セクターのM&Aに関するニュースでした。自社に補完的な技術を持つ企業を買収し統合することでより良い製品を提供できるようになるという意義があるとのことでした。両社の製品を自分で利用していたこともあり、これらが技術的に深いレベルで統合されることに好奇心と興奮を覚えました。また、企業買収という経済的行為が技術・イノベーションを進展させ、製品を通じてより広範な社会に影響を与えるというダイナミズムに惹かれました。この買収をきっかけとして、ビジネスと技術と社会インパクトが繋がる職場として、投資銀行に注目することになりました。ゴールドマン・サックスの面接官とは先ほどのM&Aの案件で話が盛り上がり、めでたく内定をいただくことができました。その面接官は20年近く経った現在でも在籍しており、私のキャリアの一年目から様々なプロジェクトでご一緒しています。

ゴールドマン・サックスで働き6年くらい経ったところで、「いろいろな世界を見てみたい」「より技術やビジネスの現場を見たい」という思いで退職し、大学発スタートアップで働くことにしました。残念ながら、ビジネスをスケールアップさせることは難しく、最終的には会社の売却となりました。スタートアップで働いたことで、ゴールドマン・サックスが持つプラットフォームにあらためて魅力を感じ、再入社しました。ゴールドマン・サックスではお客様への価値提供を目指し、様々な分野のプロフェッショナルがチームワークを活かし一生懸命働いています。また、お付き合いをさせていただくお客様も様々な産業を牽引されるプロフェッショナルです。新卒の時には分からなかったのですが、こういった環境にあらためて身を置き、経験を積めることは大変価値あることと感じました。

投資銀行業務の典型的なサービスの一つはM&Aアドバイザリーです。仮に皆さんが車を購入するケースを想像して見てください。大きな出費なので簡単な買い物ではありません。車種やメーカーはどこが良いか、新車か中古か、中古であれば走行距離はどの程度が良いか、相場はいくらくらいか、故障しやすい車か、など論点は多岐に渡ると思います。一般の方にとって車を購入することは日常的な取引ではないので、コンビニで日常品を買うのとは違い、様々な情報を見ながら判断されると思います。この際、ご家族、ご友人、インターネットや販売業者の「助言」は極めて価値の高いものになるのではないでしょうか。さて、我々が従事するM&Aアドバイザリーでは企業を買収するための「助言」を提供します(売却に関する助言の場合もあります)。企業を買収することの難易度は上記の車の比ではありません。対象企業の事業や財務状況を深く理解した上で、法務・税務・人事といった多数の要素にも焦点を当て、数ヶ月から数年に渡ってプロジェクトを進めていきます。その中では、顧客企業だけではなく、弁護士、会計士、税理士、コンサルタントなどの専門家を含む多数のメンバーと協働します。

ゴールドマン・サックスが得意とする海外M&Aに関するアドバイザリーでは海外とのコミュニケーションが日常的に必要です。海外企業の買収では、ゴールドマン・サックスのニューヨーク、サンフラシスコ、香港、シンガポール、ロンドンといった拠点のチーム、現地の専門家、対象会 社のアドバイザーといった面々と時差を超えてコミュニケーションを取ることになります。一般的な職業の中でも、日常的に海外とやり取りすることの多い仕事の一つと言えると思います。このように地域や職域の垣根を越え、様々な関係者と意思疎通を取りながら、難易度の高いプロジェクトに従事し、顧客企業のお役に立てることは、投資銀行業務の魅力の一つだと思います。

「モビリティ」と呼ばれる社内制度を利用し、米国サンフランシスコ・オフィスのテクノロジー・メディア・通信グループへ異動しました。再入社後、グローバルの様々な拠点の同僚と働く中で、「やはり金融に身を置く以上は最も進んだ環境である米国で自分を磨きたい」という思いが強くなりました。サンフランシスコは言うまでもなく世界のテクノロジー・イノベーションの中心であり、これをエンジェル投資家・ベンチャーキャピタル・プライベートエクイティファンドが金融面から支えるエコシステムに大変刺激を受けました。また初めての海外在住経験ということもあり、異文化に身を置くこと、集団の中で自分がマイノリティになることにも、違う意味での刺激を受けました。思い出したくもない、赤面ものの恥ずかしい失敗ばかりでしたが、その失敗を含めたサンフランシスコでの経験が、現在の私のバックボーンになっています。気付けばゴールドマン・サックスでは約15年も働いています。金融とは縁もゆかりもない、単なる好奇心しかない学生だった自分が何とかここまでやってこれたのは、周りで頑張っている同僚、お付き合いをさせていただくお客様、日々刺激と学びを与えてくれる様々なプロジェクトのおかげだと思っています。

アドバイザーの仕事には「知的好奇心」、「粘り強さ」、「チームワーク能力」が重要と考えます。お客様からの信頼を勝ち取るためには、個々のお客様の状況を理解し、テーラードな提案・ソリューションを提供する必要があります。その出発点となるのは、あらゆるものに対して、より詳しく知りたい、本質を理解したい、更に良くしたいと考える「知的好奇心」だと思います。お客様への提案には常に高いクオリティが求められます。しかし、どれだけ蓄積された経験や知見に照らしても、M&Aや資金調達といったプロジェクトには想定外の問題・論点が生じることが常です。そういった環境でも、常に困難に立ち向かう「粘り強さ」が投資銀行ビジネスでキャリアを重ねていくためには必要な資質です。プロジェクトを推進していく中では、お客様や他の専門家とチームを作り、日々、議論を重ねていきます。言語、文化、専門性が異なる人々と協力しベストなアウトプットを出すためには、コミュニケーションなどを含む高い「チームワーク能力」が必要です。

スキーやキャンプ、釣りなどアウトドア全般が趣味で、週末は頻繁に長野県や山梨県にいます。スキーは幼少期からずっとやっていて大学時代は冬は雪山に住み込んでいたので、現地に知り合いも多く、これからも長く付き合う趣味になると思います。ゲレンデでのスキーは一通り満足したので、バックカントリースキーにデビューするのが目標です。昨年は岐阜県の山奥で渓流釣りにチャレンジしました。何とかイワナとアマゴを釣り、その場で木の枝に刺し、焚火で焼き、食しました。大変満足度が高かったです。