T. Adachi

ヴァイス・プレジデント, 投資調査部門
T. Adachi
T. Adachi
ベストであろうという意志と努力は、全員が共通して持つゴールドマン・サックスの文化と呼べるものです

就職前に最も興味を持っていたのは金融です。私は地方の港町で育ち、限られたコミュニティの中で幼少期を過ごしたこともあり、小学生の頃から漠然と「外の世界を知りたい」という思いを抱いていました。その後中学・高校と受験を経て少しずつ視野を広げ、高校時代には約1年間アメリカへ留学。現地での経験を通じて、その頃からグローバルな環境で働くことを自然と意識するようになりました。そして帰国後、高校の授業で経済を学ぶ中で、金銭的価値を持つもの=マネーは国境を越えて価値を共有できる世界共通の言語であることに魅せられ、学びを深めるほど関心が強まり、キャリアの軸は自然と外資系×金融に定まっていきました。その後は外資金融でのキャリア形成に照準を合わせ、大学2年からエクイティ・マーケットやリサーチ領域でインターンを経験。幸いにもオファーをいただき、20年4月に当社に入社し、現在に至ります。

株式アナリストの業務は、企業の適正な株価を予想し、買い・売り等の投資判断を下すことで、顧客である機関投資家の意思決定を手助けすることです。適正株価を算出するためにはまず、将来の業績を予想する必要があります。そのために、その企業の財務を分析することはもちろんのこと、その企業の工場などを見学したり、競合の業績や産業データ等に照らし合わせて業界全体の動向を推察したり、周辺会社らに取材を行ったりと、多面的なリサーチ活動を日々行っています。それでも想定外の事由によって業績が予想と大きく異なったり、株式市場全体の動きによって想定とは違う株価の動きをすることは決して珍しいことではありません。そういった不確定な要素が数多くある中で、企業単位から株式市場全体の動きまでを俯瞰して予想し、株価が予想通りの値動きをした時には、他に替え難い達成感を得ることができます。

知的好奇心の強い人、飽くなき探求心を持った人がアナリストに向いていると思います。株価、業績を正しく予想するためのプロセスに正解はありません。産業によっても企業によっても異なりますし、それは時代によっても変わるものです。だからこそ、その時々で自分なりにベストだと思う方法を常に模索し続ける必要があります。ただ、そのように自分なりの方程式を見つけた後でも、株式市場の状況次第では全く通用しないこともあるのが株の面白いところです。常に完璧を求めて思考を巡らせつつ、そんな自分が導き出した解が本当に正しいのか疑い続ける、そんな矛盾を楽しめることが、リサーチ・アナリストに求められる素養だと考えます。

「どれだけミスをしても1年目は怒らない。分からないことがあれば何でも素直に聞いてほしい」。1年目に上司から言われたことはとても印象に残っています。入社前にどれだけ事前準備をしていようと、実際に入社して経験することの前では通用しないことがほとんどです。分からないことがあまりにも多すぎて、「こんなしょうもないことを上司に質問していいのか」と感じてしまうことが特に多い1年目に、そういったプレッシャーを取り払ってくれたからこそ、疑問や意見を言いやすい、理想的な上司と部下の関係が築けたと感謝しています。

ベストであろうという意志と努力は、全員が共通して持つゴールドマン・サックスの文化と呼べるものです。自分の持てる全てを発揮して、ベストたらんとする姿勢は、チーム単位で動くことの多いリサーチにおいても、どのアナリストもが共通して持っています。だからこそ、自分がベストを尽くすモチベーションにもなっています。私は最近総合商社セクターのカバレッジを開始し、1つの業界を一人で担当するカバレッジアナリスト として、そのスタートラインに立ったばかりです。まずは、業界の先輩方にいち早くキャッチアップし、いずれはそのセクターにおいて最も信頼されるアナリストになれるように、知見・実績を積み上げていけたらと考えています。

自分でも多趣味な人間だと思いますが、最近はキャンプに時間と情熱を注いでいます。サッカー、Eスポーツ、F1、ウィンタースポーツ、サウナなど趣味の幅は広いですが、数年前にマイカーを買ったことをきっかけに始めたのがキャンプです。余裕のある週末に行くことが多いですが、あえて不便な環境に身を置くことで、普段我々が当たり前に享受している便利な文明のありがたみを再認識すると共に、ものに囲まれているがゆえの現代の不自由さから離れ、できることが少ない環境だからこその自由さ・解放感を楽しめるのが良さですね。PCと向かい合うことの多い仕事だからこそ、能動的にそこから離れてリフレッシュすることも必要だと思います。