日本では現在、子どもの7人に1人が貧困状態にあります。食べることもままならないといったような「絶対的貧困」ではなく、その社会のほとんどの子どもが享受しているレベルの生活を送ることができない「相対的貧困」状態にあります。
わかりやすく言えば、学校に行き、友達と遊び、誕生日には親からプレゼントをもらう、といった多くの子どもたちが営んでいる標準的な生活を送ることができていないということです。
このような貧困は、子どもたちの学習や進学だけでなく心理面にも影響し、世代を超えて連鎖する傾向も明らかとなっています。これらの子ども達を支援するため、平成25年6月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が制定され、それを皮切りに生育環境の整備や教育機会の均等など子どもの貧困対策が推進されてきました。
しかしながら日本における子どもの貧困率は先進国の中でも継続して高い水準にあり、今なお、たくさんの子ども達が公平な機会を与えられない環境で育っています。
私たちは、子どもの貧困解決に向けた支援は日本の将来にとって重要な社会的投資と考えています。貧困は連鎖します。貧困の中で育った子供は、そうでない子供に比べて学力が低いことも調査から明らかになっています。彼らが学習支援や進学支援を通じて高等教育を受け、自立した生活を送る納税者となれば、日本全体にとってプラスになります。これからますます高齢化が進む日本で、生活保護に頼らず、自立した社会人を育成することは、日本の将来への投資なのです。
ゴールドマン・サックスは2008年以降、子どもの貧困問題の解決に取り組むNPOなどに対し10億円以上の寄付金を拠出しています。
この問題について、NPO法人Learning for All 代表理事の李炯植氏とゴールドマン・サックス証券持田昌典社長が対談を行いました。こちらのページからご覧いただけます。
社会的養護が必要な子どもたちの自立支援を強化するため、社会福祉法人東京都社会福祉協議会と特定非営利活動法人NPO STARSと協働して、「全国若者自立支援プロジェクト」を開始しました。2023年5月に行われた全国ネットワーク会議には全国から180名以上の方々が参加しました。
2019年1月、困難な子どもたちの「学習支援事業」と「子どもの家事業」を行っているLFAが、日本全国で地域と自治体が一体となって貧困対策に取り組めるモデルづくりを確立と展開に当たり、約4億円の拠出を決定しました(プレスリリース)(対談)。
家庭環境等に何らかの困難を抱える子どもを主な対象に、学習支援、生活支援、居場所づくりの提供を通じて社会的インパクトを評価する横浜市のモデル事業に対して、その運営資金を提供しました。評価報告書はこちらからご覧いただけます。
ゴールドマン・サックスの支援で東京都立川市社会福祉法人至誠学園に、「至誠大地の家」と「至誠大空の家」が設立されました。いずれも新しいコンセプトを備えた児童養護施設です。
2010年9月、社会福祉法人東京都社会福祉協議会と協働で、次世代の成長を担う子どもたちに焦点を当てた地域コミュニティ活性化のための新たな地域支援プログラム「ゴールドマン・サックス・ギブズ・コミュニティ支援プログラム」をスタートしました(プレスリリース)。児童福祉施設の子ども達の進学支援、ひとり親就労支援、社員による長期プロボノ活動の3本柱で開始しました。
2015年3月24日に東京都社会福祉協議会と共同で、「子どもの貧困シンポジウム」を開催し、民間企業、行政関係者、NPO法人などからの多数の方々にご参加いただきました。阿部彩氏(当時、国立社会保障・人口問題研究所勤務)による基調講演のほか、有識者や支援団体によるパネルディスカッションを実施しました。
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