

最高に優秀な人たちと一緒に「世界をより良い場所に」したいと思い、ゴールドマン・サックスに入社しました。私は父親の仕事の関係で幼少期をインドで過ごしました。休みの日には現地の子どもたちと一緒にサッカーを楽しんだりしましたが、彼らは帰る家のないストリートチルドレンでした。子どもながらにも「格差」というものを感じ、そのころから「世界をより良い場所にする」ことが私の夢になりました。この夢を実現させるために最も効果的だと思った職業が「投資家」です。金融の概念で「レバレッジ」というものがありますが、「投資家」というのは最もレバレッジをかけられる仕事の一つです。100万円の投資と100億円の投資を比較すると、効果の違いは1万倍ですが、手間としてはせいぜい数倍です。これを「フィナンシャル・レバレッジ」といいます。また、投資家として企業を買収しオーナーとして経営をすれば、その企業の従業員を動かし、そしてその先の消費者の方々まで影響を波及させることができます。これを「オペレーティング・レバレッジ」といいます。投資家というのはこの二つのレバレッジの効果を最大限活用できる稀有な職業であると考えました。新卒で投資ビジネスに携われる唯一の会社がゴールドマン・サックスだったので、内定をもらうと迷わず入社を決めました。世界最高水準の人たちと一緒に働ければ、「世界をより良い場所にする」という夢をきっと叶えることができると確信したからです。
私は、有望な日本企業に投資する「投資家」です。企業のオーナーとなり、その企業の隠れた価値を見出し、その価値を高め顕在化していくのが私の仕事です。お金の面だけでなく、会社経営全般に携われるところにやりがいを感じています。投資先が見違えるように良い会社になり、新たな価値が生まれ、その価値を世の中に提供できれば、「世界をより良くすること」に繋がっていると信じています。日々の業務は比較的余裕をもって対応できることもあれば、交渉業務やグローバルチームとの会議が立て込み、長時間にわたる対応を要する場合もあります。マーケットと対峙しているわけではないので、決まった時間に仕事をしなければいけないということはありません。ルーティーンがないところがむしろ魅力だと感じています。チームメンバーはそれぞれのライフスタイルに合わせて、長時間ゆったり働く人もいれば、より短期集中型の働き方の人もいます。
会社のオーナーになり、会社を経営するということは、会社の全ての活動に責任を持つということです。営業、マーケティング、企画、技術、開発、製造といったフロント部門のみならず、人事、法務、財務、会計、コンプライアンス、総務、ITといったコーポレート部門も含め全てが管掌範囲となります。会社経営の全ての責任を負っているため仕事の選り好みができないので、ありとあらゆることに好奇心旺盛な人がこの仕事には向いていると思います。また一定程度の「楽観主義」も必要です。仕事内容は多岐に渡るので、全てのことに神経質になってしまうと疲れ果ててしまう可能性があります。仕事に緩急をつけながら、進んでいる方向とその過程を楽しむことができるような気質も大事だと思います。
“Pursuit of Excellence”がゴールドマン・サックスのどこにも負けない文化です。どのような状況だったとしても、どのような仕事だったとしても、常に最高水準のアウトプットをすることがゴールドマン・サックスのDNAです。入社間もない時に、ある案件について、「なぜタイムラインが短く、すごく複雑かつ成功確率が低い案件に取り組むのか」と質問したところ、当時の上司が、「ゴールドマン・サックスだからです。ゴールドマン・サックス以外にはできないから取り組むんです」と言っていたことがすごく印象的でした。全員が卓越性を追求し力を合わせることで、世界でゴールドマン・サックスしかできない仕事をする。この文化は私がゴールドマン・サックスで最も大切にしている、かつ最も好きな企業文化です。
仕事以外で情熱を注いているのは「子育て」です。子育てからは多くを学べます。特に第一子のときは全てが初めてで、経験のないタスクをどのように効率的・効果的にこなしていくのかがわからず想像以上に苦労しましたが、今ではむしろ楽しんでいます。子どもは「純粋で真っすぐ」です。好きなものは好き、嫌なことは嫌、とシンプルです。社会に出ると周囲に気を使ったり忖度をしたり、色眼鏡で物事をとらえたりすることが往々にあります。子育てからは物事の本質をシンプルに考えることを学んでいます。
「真のリーダーシップとはオーナーシップを持つことである」というアドバイスをもらったことがあります。「オーナーシップ」を適切に表す日本語訳がないのですが、「当事者意識」、「主体性」、「相手の立場に立つ」という意味に近いニュアンスの言葉です。私はリーダーシップについて色々な文献を読んだり、セミナーの動画を見たりして勉強していたのですが、腑に落ちるリーダーシップの定義がありませんでした。「真のリーダーシップとは、あるコトやあるモノのオーナー(所有者)となって考えることである」と教わった時、全ての点と点が繋がりました。それからは物事を考える時、常に「自分がオーナーだったらどう考えるか。どう判断するのか。どうアクションするのか」ということを考えるようにしています。
ゴールドマン・サックスで「新しい価値を生みたい」と考えています。ゴールドマン・サックスはこれまで世界の金融業界をリードしてきました。これからも世界の最前線を走っていくからには、常に新しい商品やサービスを生み続ける必要があると考えています。お金に色はないので、新しく、差別化された商品やサービス・戦略を提供しなければ、模倣され、陳腐化し、やがては価値がなくなってしまいます。私の担当している投資ビジネスでは、投資先の企業価値を高めるため、経営体制の強靭化、労務環境・待遇の改善、成長力・収益力の強化、資本構成の最適化などを行います。車の後部座席でのんびりするのではなく、自らが運転席に座り、時代の最先端のファイナンスの組成及び企業価値向上策に取り組むことで、世の中に新しい価値を提供していきたいと思っています。ゴールドマン・サックスであればそれができると信じています。
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